■
今週のお題「私のアイドル」
アイドルネッサンス「Still love her(失われた風景)」
ももいろクローバーZ有安杏果の卒業、芸能界からの引退。
そして、小室哲哉の引退宣言。今年最大の衝撃を受けました。
芸能人の進退についてあれやこれやと話題にするのは簡単かもしれないけど、
それって、自分の身の回りのことに引きつけて考えても、同じことじゃないか。
他人事でいいのだろうか?なんてことを、この頃ふと考えます。
もう会えない人がいるとして、自覚するのはいつだって遅すぎて、
だからその人がいた証左として、何よりも自分が感じた思いを、
その時のやり場のない感情を、言い訳にして、どうにかしたくて。
感謝の言葉やそういった何かを伝えたいと思ったその時は、
もう遅かったりするんですよね。
TM NETWORKの名曲の魅力をそのままに、
2010年代の空気感を含んでアップデートされたこの曲は、
アイドルネッサンスによる名曲カバーの中で、私が一番好きな歌です。
紛れもなく今の日本のポップ・ミュージックの礎を作った小室哲哉に、
なにか極めて素朴な、一人の男としての思いのようなものを託したくなる
渾身の名曲なのです。
・・・とこれは、まえがきのようなもので
有安杏果さんの卒業にショックを受けました。
有安杏果さんを、ライブで、テレビで、見れなくなることが寂しいです。
ただそれだけなのだけど、それだけではなくて。
と、ラストライブも、最後のラジオも終わり、
やっと整理できかけてきた状況。
私はいわゆる、熱心なアイドルヲタではない。
いや、ではなかった、というべきなのか。
多分に自己の問題を含むことであるのですが、
端的に言って、私は有安杏果さんというアイドルに自分を投影していました。
その分、応援する気持ちとは単純にいかない、いろいろな感情を抱きました。
あの四人の中で、自分は他と違う、
自分はそこには馴染めない、違うところに生きている、
でもあの4人が大好きだから、
だからこそ自分にしかできない、みんなの中で活きる自分になろうと、
それが、こんな風にしか他人との関わり方を考えられない自分の喜びでもあるのだ、
と
彼女がそう思っていたのかは、はっきり言って、そんなことはない、かもしれない。
僕は、彼女にそんな自分を見ていたのです。
今のような関係にはなっていなかっただろう、でもどこか通じ合ってるところがあるように思わされるような、対照的な二人。
あーりん、後からの加入組として、二人だけが理解できる事柄、色々あったと思う。
しおりんは、本当に、妹キャラとされていた。けど、玉井詩織、というアイドルの人に、なった。
対等な関係は、それぞれにあった。
れにちゃんとは、推され隊としての絆が強いんだけど、
それ以上に、れにちゃん固有の「優しさ」としか言いようがないそれは他の人、我々ファンに対するそれと同じように
杏果にとっての"癒し"でもあったんじゃないかな。
Zになってからのももクロに出会った5、6年
その時々で近からず遠からず、見てきた自分としては、そういった理解をしているのだけど、
それすら、自分の観測する範囲の、自分なりの精一杯の語りでしかない。
じゃあ、自分は?
と考えると、俺なりの理解では
有安さんの決断は、誰にも責められるべきものではないのです。
自分がそう思ってしまったのだから、推しの決意は言わずもがな。
俺にとってのアイドルとは、
地元の同級生同士の結婚式や、
その影でかつての失恋を引きずり憎悪を滾らせる友人、
小室哲哉の引退や、辞めていった同期。
それらと、同等の他人事でしかない。
全て、自分なりに理解して、行動することでしか、
たとえそれが自己満足であったとしても
俺が納得できないし、
それぐらいでしか、誠意というものを表すことができないと、思う。
なんか堂々巡りではあるのだけど、
有安とともに俺は新しい道へと進むのだと都合の良い解釈をして、
また、今の状況を乗り切ろうと考えている。
今はそれだけ、
そんなことを道しるべに前を見て、進みたい。